2018年に買ってよかったいくつかのもの
本当にわるいくせなのだけど、私が恋に落ちるものは大概地元にないものだ。一番好きなチョコレートメゾンも、愛用している香水も。ぽちっとしてしまえば数日後には手元に届くものではあるけれど。それだけではないのだ、好きなものを身近に置くために選ぶということは。
今までずっと、ぱぱっと即断即決できるもののほうが多かった中で、今年は悩んだり、悩むうちに悩み疲れるようなことのほうが上回ったような気がする。引っ越しで断捨離しすぎて夏も秋も今現在も服があまりないというのに、買いたい服を選びきれないでいるように。
たぶん、どうしようもなく好きになってしまうものは、大概外に、身近ではないところに求めがちなのだ。そして、いままですぐに「買います」と言ってしまえるほうだと思っていたけれど、案外私って買い物にすごーく時間がかかる一面を持っているのかも……。
……というのが、2018年の買い物にまつわる気づきだった。
以下は、そんな今年の間、新しくしたり買ってよかったと思うもののまとめです。よくよく思い返そうとしてみたけど、今年の前半は引っ越しのために買い控えていたので、だいたい下半期のお買い物になります。
部屋の中のもの
・新調して嬉しかったもの - 本棚一体型の机
www.dinos.co.jpいままで、幼い頃に贈られた机をずっと使っていた。天然木で可愛らしい色をした机は可愛くてちょっと融通が利かなくて、すぐに天板に傷がついてかなしかったりしたけど、ずっと傍にあった。引き出しのひとつに鏡がついていて、娘のために考えて選ばれたものだとわかるものだった。だから愛着はあったけれど、引っ越しを機にさよならした。薄情かなという気持ちがぬぐいきれないままだったけれど、新しい机のことがすぐに好きになった。ずっと、広い机が欲しかったので。
中央をPCスペース、左を作業もしくは資料スペース、右をフリースペースとして使うことにしている。illustratorをいじりながら紙をカットしたり、大きな資料を置いて文章を打ったりできるようになった。(自分が本を積み過ぎたりしなければ)すこぶる快適! 部屋にある本棚の数は減ってしまったけど机の上下に本棚があるし、とんかちして棚も増やした。家にいるときの大半は、この机に向かって過ごしている。
つまり、以下に続く写真もだいたいこの机の上で撮っている(大好きな本ばかり並んでいる様子は最高に映えるのでしかたがない)。
・Maduで買った晩酌のグラス
今年は、晩酌なるものをはじめてみた。個人的には大冒険だったこの新しい試みにふさわしいグラスとして、前から目をつけていた写真のものを買った。所用で買ったビアグラスになみなみと注ぐのはやめ、この小さなグラスで本を読みながらお酒を飲むのは楽しい。何用のグラスなのか分からなかったので*1迷ったものの、見た目が可憐なのでいい。日本酒もワインも、だいたいこれですいすい飲んでいる。なんだか、ずいぶん大人になった気持ちがした。
夏の飲酒についての覚え書きはこちら。
・natural kitchen 革製コースター(4枚組)
なかなかしっくりくるコースターがなくて、レーザーカットか何かで作ろうかなと思っていた頃に見つけたもの。素朴過ぎずつるんとしすぎず、程よくアクセントがある。時間のあるときに、箔押しか空押しで模様を入れようと思っている。
www.muji.netお気に入りの机はシックなダークブラウンなので、埃が目立つ。いままで色の濃い机を使っていなかったので、最初はちょっと困った。安いものでいいんだけど、むきだしのはいやだし、ケースがあるなら見た目も……と恒例の悩みタイムを経て、無印のシンプルなこれを選んだ。ウィリアム・モリスのマスキングシート(mt CASA sheet ウィリアムモリス大1枚 Daisy)を貼ったお蔭で、いつも気分良く埃を払っている。モリスのDaisy、すき。
・読書灯 - IKEA ラーナルプ ウォール/クリップ式スポットライト
www.ikea.com念願だった読書灯をヘッドボードにとりつけた。読書灯は、友達の家に泊まってはじめて気づいた「憧れ」の品だった。IKEAのラーナルプにたどり着くまで、ものすごく比較検討した。明るさは調整できなくてもいいからある程度向きが変えられて、クランプもしくはクリップ式で、何よりデザインが好みなものを探し回った。IKEAのHPとにらめっこして数ヶ月が経った頃、IKEAに連れて行ってもらえた*2ので、ようやく購入。読書灯が欲しいなと思ってから、一年くらい経っていた。ねばりすぎである。ねばった分、とても嬉しい。寝る前の読書がはかどる。
身支度にまつわるもの
・夏の香り - Guerlain アクア アレゴリア パッシフローラ
isetan.mistore.jp去年は見つけられなかった夏の香りを、今年はようやく探し当てた。いつもつけているのは少し重ための香りなので、暑い季節に纏うと少しと言わず、だいぶ気怠く物憂い感じがするので、ずっと夏の間の香りを探していた。爽やかになりすぎず甘くなりすぎず……でもちょっと可愛げな、思い出になる前の素敵な夏を閉じ込めたような香り。
・冬の香り - ジョー マローン ロンドン オレンジ ビター
www.jomalone.jp何度かジョー マローンの限定品が気になって、でも上京のタイミングと合わなくて……ということを繰り返していた*3。クリスマス限定のこちらはちょっと試すだけ……と肌につけてもらってすぐに、冬の間はこれを纏っていたいなと思って購入を決めた。奥行きのあるオレンジが、しばらくするとゆったりビターに微睡んでいく。予想以上に、好みの香りだった。
このときにいただいたボディクレームの試供品が、眠りに落ちる前も目覚めた後も、まるでお姫様になったかのような気持ちにさせてくれたので、欲しくなってしまっている。つけ心地も保湿も満足したけれど、香りを纏って目覚めるための品として使いたいなと思ってしまった。生きるためには、自分のための心地よい贅沢が必要なのです……。
・SHISEIDO オーラデュウ プリズム(Cosmic)
・SHISEIDO エッセンシャリスト アイパレット(Jizoh Street Reds)
資生堂からこの新しいラインが出るというリリースが出たとき、一つひとつにつけられた名前やパッケージのデザインにときめいたので、カウンターへ行ってみた。何にも知らなかったのだけど、たまたま資生堂のメイクアップアーティストの方が来ていた日だったようで、カウンターで見るのもそこそこに特別ブースを案内されて、気づいたらメイクをしていただくことになっていた。
粧うことについてだいぶポジティブに向き合えるようにはなったものの、何が似合うのかさっぱりわからない……と言ったところ、お薦めいただいたのが オーラデュウ プリズム | SHISEIDO | 資生堂。指でくるくる取ってのせると繊細なきらめきがそっと宿る。肌・目もと・口もとに使えるらしい。今のところはアイシャドウとして使っている。
エッセンシャリスト アイパレット | SHISEIDO | 資生堂 は、パッケージや色の組み合わせ、東京の通りの名前がついているというところに惹かれたものの、好きな色だとHanatsubaki Street Nightlife……? と思っていた。ちょっと意外なことに、お薦めいただいたのはJizoh Street Redsだった。左二色が上品なラメ入りで、右二色がさらふわのマット。綺麗に発色するのにさりげなくも使えそうで、いいかも……と思ったので買ってみた。このアイパレットは、見つめているだけでも気持ちが華やぐ。
(そして、いざしてみると、コスメの写真を撮るのがとても難しいことがよく分かった)
TANGLE TEEZER タングルティーザー ザ・オリジナル シャンパンロゼ [国内正規品]
- 出版社/メーカー: TangleTeezer
- 発売日: 2018/09/20
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数ヶ月の間、じわじわ気になっていたタングルティーザーを買ってみた。からまっていた髪がするするほぐれて気持ちいい。あまりにストレスがないのでびっくりした。おかげで、髪をとくのが楽しみになった。お風呂用のも出ているけれど、これも問題なく使える。水洗いできる上に、といた後、お掃除がしやすいのも気に入っている。持ち運び用の、小さくて蓋付きのものを買おうか悩み中。
・フルリフアリ くるんと前髪カーラー
クリップにカーラーがついたタイプの、最高に便利で使える品。ほんとうに買ってよかった。大変お世話になっています。前髪をコテで巻くのが苦手なのと、ここという美容院を決めかねていることもあって、そろそろ行かなくちゃとなってから実際に行くまでに時間がかかってしまう……ので……前髪が長すぎるときは毎日使っている。髪をといてこれで挟んで、くるんと巻き上げるだけだから、とっても簡単。あれこれしたあとに外せば、いいかんじに前髪が仕上がっている。
・Bifesta うる落ち水クレンジング アイメイクアップリムーバー
Bifesta (ビフェスタ) うる落ち水クレンジング アイメイクアップリムーバー 145mL
- 出版社/メーカー: マンダム
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どこかで「アイメイクは専用リムーバーを使ったほうが絶対にいい」と読んで、そうなのかな~と思いながらしばらく経ち、気まぐれに買ってみたらものすごくよかった。するんと落ちる。革命的だった。もっと早く使いだせばよかった。洗い残しが気になるのがストレスだったので、これを機に、メイク落としをふき取りにシフト。同シリーズの ビフェスタ クレンジングローション ブライトアップ 300mlL を使っている。気持ち、肌が落ち着いてきた気がする。
外に出掛けるためのもの
・ポメラがすっぽり入る鞄
今年に入ってしばらくするまで、鞄をふたつしか持っていなかった。しかも色味が平たく言えば同じ赤であったので、服によっては喧嘩していた。そんなこんなで探しにいき、ほんの少しクラシカルな佇まいに一目惚れして、でもなあと一回やめて。やっぱり忘れられなかったので、買いに出掛けた鞄だった。この鞄の素晴らしいところは、誂えたようにポメラDM100がすんなりおさまること! ……とは言っても、ごく小さい横長のかたちのショルダーバッグだからあまり物は入らない。お茶をしたり本屋でぼんやりしているときに、「その鞄いいですね」と褒めていただくことも多くて嬉しい。何より、ポメラも四六判のハードカバーも入るのに、大きくない! 幸せ。毎日連れ回している。
ポメラDM100の大きさは263mm×118.5mmほどで、A4が入る大きさを除いてしまうと*4なかなか選び難いのだった。
・HINT MINT クラシックラベル ザクロ&アサイ
ポメラがぴったり入る鞄の中に、文庫本と一緒にすべり込ませているおやつ。何かでみて気になっていたけど、身近なところには……と思っていたら、ふつうにPLAZAに並んでいた。ミントはものすごく得意ではないんだけれど、これはミントっぽさが柔らかめで、ザクロ&アサイが最高に好みの味だったので大好きになってしまった。楽しかった本を読み終えたときのようなちょっとくせになる甘酸っぱさで、すっかりお気に入り。いままであんまりタブレットを持ち歩く習慣がなかったのだけど、薄くて手頃な大きさだし、おいしい上に何より缶に浪漫がある。HINT MINTのケースをすべらせて気分転換するのは、ちょっと特別で素敵な感じがする。ヒントミント クラシックラベル チョコレートミント 23g もすき。
・SONY ウォークマン Aシリーズ NW-A50(トワイライトレッド)
www.sony.jp出掛けるときは、必ずウォークマンを持っていく。気をつけていないと耳から入る音を頭の中で文字化しがちなタイプなので*5、自分でその度合いを調節しにくいような音が傍にあるときは、音楽を聴くことにしている。
ずっと使っていたウォークマンが充電しても電池が持たなくなってきて、まだ使えるけれど……という状態になって長かった。のを、思い切って新調した。そうしたらすごく快適で、当たり前なんだけど数日充電しなくても大丈夫になった。そして音がよい。ものすごーくこだわりがあるほうではないけれど、音を楽しむのが格段に気持ちよくなった。快適って大事だ。あとはノイズキャンセリング機能が格段に進化していて、目覚ましい変わりぶりだった。外音が入ってくる度合いを細かく調節できる。曲を聴きたいのはもちろんだけど、外と自分の距離を設けたいときも音楽に頼っている身としては、とてもよかった。
心地よい眠りに落ちるためのもの
・MARKS&WEB インドアハーバルスプレー グレープフルーツ / ユーカリ
www.marksandweb.com引っ越して間もない頃、知らない家のにおいがして落ち着かず、ただでさえあまりよくない寝付きがわるくなる一方だった。なんとかならないものかと考えて買ったこのルームスプレーは、ユーカリが合わせてあるので、グレープフルーツの爽やかさが立ちすぎていなくて落ち着いているのがいい。さいきんはすっかり家に馴染んだので、気分転換したいときや眠る前にシュッとひと吹きしている。来年は、素敵な香りのキャンドルを見つけたい。
・あずきのチカラ フェイス蒸し
桐灰化学 あずきのチカラ フェイス蒸し 約10分で顔をほぐす 100%あずきの天然蒸気 チンしてくり返し使える 1個
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ここ数年、 あずきのチカラ 首肩用 をめちゃくちゃ愛用している。新商品のフェイスタイプは、どうなんだ……? と思っていたのだけど、いざ使ってみたらおやすみ三分グッズだった。寝つきのわるいこの私が、三分くらいで眠れる!! 感動した。あずきのチカラ、推せる。
A子さんの恋人 1巻 (ビームコミックス) が大好きで、NY在住の著者・近藤聡乃さんのエッセイもWEBでちらほら読んでいた。A子さんもそうなのだけど、近藤聡乃さんが表す「誰しもが持っていて、でもだいたいの人があんまり冷静にはさらけ出せないようなちょっとしたひねた見方だったり意地の悪さのようなもの」がすごくすきだ。……というと語弊がありそうなのだけども、そうしたものたちがおかしみだったり魅力になって紙の上に綴られているので、読んだらきっと、すきになってしまう。
最初のほうは読めていなかったし、買おうかな。と何とはなしに手に取って以来、何度も読んでいる。主にベッドの上で。クッションを重ねて背中にあてて、ぼんやり読んでから眠ると、なんだかほっとするのだった。見開き一ページのエッセイ漫画というのも読みやすい理由なのだけど、このエッセイは情報量がとても多い。多いながらも情報が丁寧に整理されていて、でもそうすることで失われてしまいそうな余白も残っていて。むしろその面白さが研ぎ澄まされているのが、ちゃんとわかる。見開き一ページの積み重なりが面白くて心地がいいので、なんだか気持ちよくなってしまうのかもしれない。
秋頃は心がすり切れそうになっていたのを、この二冊を読むことで気持ちを調えていた。眠くなっても眠くならなくても、ほどよい距離感で寄り添ってくれる本だった。
あとこの本、製本がコデックス装(バックレス製本)なのが、内容にぴったりあっていて、最高に心地が良い。このふわっと180度開く製本であることが「見開き一ページ」の魅力を支えていると思う。(装幀:佐々木暁・印刷:株式会社トライ)
コデックス装は、丁合後に抜けがないか判別しやすくするために付けられている丁標の並び(↑の黒い部分のことです)が見られるのもすきなポイント。
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2019年はもっとお買い物と生活を楽しむぞ! というのが目標です。
来年も、楽しみながらQOLを上げたい。